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この記事は2022年夏休み特集のものです。最新トピックスはこちら
漫画家の梵辛(
@sokusekimaou
)さんがTwitter上で連載し、書籍化されるほどの反響を集める漫画『くちべた食堂』。定食屋「味処くちなし」の店員・くちなしさんと常連客のヤナギ先生、口下手同士の2人を中心に繰り広げられるコメディと、店員と客という微妙な関係性がじっくりと変化していく様子が人気の作品だ。
8月12日(金)にはコミックス第2巻が刊行予定の同シリーズ。今回は、暑くなってきた今こそ読みたい、飲食店ならではの「夏」を感じる新作エピソードを紹介したい。
“麦茶のコップにつく水滴が少し増えた気がする”。日々飲食店で働く中で、いつも通りの風景の中に夏の近づきを感じる、店員のくちなしさん。湿気と気温で食材が傷む速度も速くなり、来店する客の服装も少しずつ衣替えされていき、旬の食材や季節のメニューも入れ替わる。一年中変わらずに営業する飲食店の中でも、季節につれて新陳代謝が行われていることにしばし思いを馳せる。
一方、学校教員として働くヤナギ先生にとっては、夏の訪れを告げる一大イベントがあった。それは授業のためのプール開きに備えた“プール掃除”。率先して掃除をゲームのように楽しみ、一足先に夏らしさを満喫していた。
掃除を終え、いつものように「味処くちなし」でランチをとるヤナギ先生。他愛もない談笑とともに食事をしている彼女の姿にも、くちなしさんにとっては「夏らしさ」を見出していた。それは、麦茶のおかわりが増えること。お客さんが何杯も麦茶をおいしそうに飲む姿こそ、くちなしさんにとっては夏の近づきで感じる一番の変化なのだった。
一つひとつは些細なことでも、見る人が見れば新たな季節の訪れを感じる様を切り取ったエピソード。
7月にTwitterで公開された同話には2万6000件を超えるいいねとともに、「麦茶が飲みたくなる」「季節感の表現が好きだぁ…」「こうやって腰を落ち着かせて無防備に安心出来る環境で飲む麦茶が最高なんだよ…」と、作品に描かれた情景に惹かれたユーザーから多くの好評が寄せられていた。
行きつけのお店がある人なら、きっと夏を迎えての変化を探してしまいたくなるような、じんわりと感じ入る一篇だ。
画像提供:梵辛(@sokusekimaou)
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