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この記事は2023年夏休み特集のものです。最新トピックスはこちら
夏といえば怖い話。夏の終わりに八尺様の話はいかがだろうか。八尺様は「2ちゃんねる」のオカルト板、「死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?」から広まった都市伝説型の怪異だ。身長が8尺(約2.4メートル)もある白いワンピースを着た女性の姿をしており、「ぽぽぽぽ」という声を出しながら子供たちを連れ去ってしまう。作者は「少年サンデーS(スーパー)」および「サンデーうぇぶり」でホラーオムニバス漫画「僕が死ぬだけの百物語」を連載している漫画家の的野アンジ(
@matonotoma
)さん。話題となっているのは自身のX(旧Twitter)にて公開した作品で、「僕が死ぬだけの百物語」内のエピソードの1つだ。
SNSなどではほのぼのした一面や現代風のコメディ風味を加えたイラストや漫画なども人気を集め、一種の親しみを感じるキャラクターとしても認知されている。しかしこちらの作品はパロディーではなく、本来の八尺様の恐怖を描く。
小学校の休み時間、塀の向こう側に立つ女性が地面を指差しているのを見つけた少年。その先に帽子が落ちていることに気付き、少年が拾い上げて手渡すと、女性は「ポポポ」と奇妙な声を発しながら、少年の頬に巨大な手を伸ばす。
一部始終を見ていた友人はあれが八尺様だと言い、「八尺様に魅入られると殺されることもあるらしい」と語る。塀の向こう側は高さが2メートル近くあり、普通の人間なら見下ろすように覗くのは不可能なのだ。
→◆【漫画】八尺様を最初から読む
怖くなった少年は「あれは人…!」と自分に言い聞かせるものの、教室の窓ガラスをポツポツと叩く雨音も八尺様の鳴き声に思え、不安はつのる一方。耐えかねて保健室に行くことにしたのだが、「付き添いつけようか?」と尋ねる先生に、自分ではない誰かが「結構です」と断ってしまう。友人から八尺様の特徴の一つに声真似があると聞かされていた少年の恐怖はピークに。
逃げるように保健室に駆け込むものの、後を追うように保健室の扉の向こうから「あの~すみません。」と問いかける声が聞こえてきて――。
→◆【漫画】続きを読む
八尺様に魅入られた少年の恐怖体験を描いた本作。2万件以上(2023年8月現在)のいいねとともに、X(旧Twitter)ユーザーからは「そうだった、これが本来の八尺様だ」「軽い気持ちで見たらガチ尺様でびびった」と、ネット上でアレンジされた八尺様に慣れていたがゆえに忘れていた恐怖を思い出したという声が多く寄せられた。一方で、「この八尺様もカワイイ」と、怖いけれども魅力的だという八尺様が広まった今ならではの意見も見られた。
→◆【漫画】八尺様を最初から読む
→◆【漫画】「僕が死ぬだけの百物語」次の話を読む
「僕が死ぬだけの百物語」最新刊6巻が7月12日に発売された。第五十一夜以降を収録、呪いはいよいよ広がり確実に死へと近づいていく。現在、単行本1〜6巻までが発売中だ。夏休みの間にぜひ読んでおきたい。また、連載中の最新話は「サンデーうぇぶり」で読むことができる。
取材協力:的野アンジ(
@matonotoma
)さん
僕が死ぬだけの百物語(6) (サンデーうぇぶりコミックス)
僕が死ぬだけの百物語(1) (サンデーうぇぶりコミックス)
僕が死ぬだけの百物語(2) (サンデーうぇぶりコミックス)
僕が死ぬだけの百物語(3) (サンデーうぇぶりコミックス)
僕が死ぬだけの百物語(4) (サンデーうぇぶりコミックス)
僕が死ぬだけの百物語(5) (サンデーうぇぶりコミックス)
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