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子どもにとって、歴史や伝説を学ぶのにストーリーと絵で伝わる学習まんがはうってつけ。近年はまんがとしての構成や物語性に凝った作品も増えている。『どっちが強い!?大乱闘 忍者vsカウボーイ』(ストーリー:タダタダ まんが:エアーチーム 監修:<忍者担当>:山田雄司 <カウボーイ担当>:坂下ゆう子)は、本来交わることのない忍者とカウボーイの戦いを描き、それぞれの職業の強みやポイントにスポットをあてた作品となっている。
同作は、戦闘能力が近い動物同士が戦ったらどちらが強いかを検証する科学学習まんが『どっちが強い!?』シリーズのスピンオフ。「忍者とカウボーイってどっちが強いの?」という疑問から、百戦錬磨のカウボーイ・ビリーと腹黒い忍者・隠(カク)の対決を見ることになった少年ジェイクと、ロボットの少女・アイ。2人自身もカウボーイや忍者としての修行を体験することになり、その中で職業についての考えを深めていくという内容だ。
『どっちが強い!?』シリーズでもシナリオを手掛けている本作のストーリー担当・タダタダさんに、制作の舞台裏や、本作で描こう・伝えようとしたポイントについて話を聞いた。
――『どっちが強い!?大乱闘 忍者vsカウボーイ』を描くうえで、最初に「これは描きたい」と思った要素は何でしたか?
【ダダダダ】
この作品は動物同士が戦う『どっちが強い!?』シリーズから派生したスピンオフです。私がこのプロジェクトを引き継いだ時点で、すでに「さまざまな職業同士が対決する」というコンセプトと、題材自体は最初から決まっていました。ですので「これを描きたい!」と思った要素を挙げるとすれば……それはゼロというキャラクター(※ロボットの少女・アイのピンチに駆けつけるロボット助手)でしょうか。
――ゼロというキャラクターのポイントを教えてください。
【ダダダダ】
彼女は「ダーウィン博士」(※『どっちが強い!?』シリーズの博士。本作にも登場する)のような、めちゃくちゃ強くておもしろいキャラクターにしたいと最初から考えていました。ダーウィンは無敵の肉体を持っていますが、ゼロはさまざまなハイテクな武器を駆使する点が異なります。
――本作で印象に残っているセリフはありますか?
【ダダダダ】
アイが言った「でもそれじゃ、つまらないでしょ?」(本書54ページ)というセリフが印象に残っています。物事って、実際に体験してみないと本当のおもしろさや奥深さはわからないものだと思うんです。
――本作に込めた、作家としての“挑戦”や“実験”があれば教えてください。
【ダダダダ】
『どっちが強い!?』シリーズと異なり、この作品のテーマは「人間の職業」と、それに関わる「プロフェッショナルたち」です。『どっちが強い!?』では動物を一つの“アイテム”として扱うことができ、主役チームと新キャラクターとの物語にページを割くことができました。
でも『どっちが強い!?大乱闘』シリーズでは、各巻に最低でも2種類の職業とそのプロフェッショナルが登場します。彼らは“人間”なので、どうしてもその背景や性格をしっかり描写する必要があるんです。読者にとってまったく知らない、共感できないキャラクター同士が戦っても意味がありませんから(笑)。さらに、主人公たちの成長や物語も描かないといけないので、本当にページが足りなくて……。このシリーズは、今までの創作活動の中でも一番難しいプロジェクトだと感じています。
――この作品をどんな読者に読んでほしいですか?そして、伝えたいポイントは?
【ダダダダ】
世界中の子どもたちです。まんがという形で、子どもたちに世の中にはいろんな職業があるということを伝えたいと思っています。
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(C)KGS
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