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観光×謎解き×街歩き。その3つをぎゅっと詰め込んだ、新感覚の体験型イベント「あの街で待っている」が、2026年3月31日(火)まで東武線の下町エリアで開催中だ。参加者が手にするのは、ただの観光雑誌…と思いきや、そこには巧妙な謎が隠されている。誌面の中に潜むヒントをもとに、実際の街へと足を運び、リアルな風景と誌面を照らし合わせながら物語を進めていく。加えて、観光雑誌の“編集者”とスマホでやり取りをしながら進行する仕掛けもあり、現実とフィクションの境目がじわじわと曖昧になっていく感覚がクセになる。
物語の始まりは、「東武線街巡り」という観光雑誌を偶然手に取ったことから。ふと立ち寄ったスポットで何気なく読み進めていると、違和感のある情報に引っかかる。そこから、知らぬ間に不思議な事件に巻き込まれていく。街を歩き、考え、ひらめき、動き回る。その合間にスマホを操作して編集者と会話を重ねるうちに、じりじりと物語が進んでいき、気づけば自分でも驚くほど謎の世界にどっぷりと入り込んでいた。
イベント参加に必要なのは、体験キットとインターネット接続が可能なスマホだけ。まず「体験キット」(2500円)を手に入れよう。観光雑誌風の冊子に加え、謎解きシートや東武博物館専用のナゾトキ資料など、仕掛けがぎゅっと詰め込まれている。まるで探偵セットのようなワクワク感が詰まった内容だ。
キットは、浅草・北千住・池袋・春日部・大宮など東武線沿線の16駅と、ECサイト「TOBU MALL」で販売されている。モードはノーマルとハードの2種類、どちらを選ぶかで体験の難易度も変わる。準備が整ったら、謎解き観光サポートのLINEに登録を。届いたメッセージに導かれながら、観光雑誌をパラパラとめくり、街に出て物語を進めよう。
本イベントの舞台は、東武スカイツリーラインの浅草駅〜北千住駅、亀戸線の曳舟駅〜亀戸駅周辺。東京スカイツリータウン(R)や東武博物館など、沿線ならではの観光地も盛りだくさんで、歩くだけでもテンションが上がるエリアだ。
誌面に記された情報や地図を頼りに、街をてくてく探索。次に向かうべき場所を探して、看板を見上げたり、建物をぐるりと観察したり、ちょっと怪しげな路地をのぞき込んだり。うろうろ、きょろきょろ、じっと立ち止まって考え込むその姿は、まるで街に溶け込んだ探偵のようだ。探索にかかる所要時間はおおよそ3〜5時間。しっかり歩いて、じっくり謎解き。普段は通り過ぎてしまうような風景が、何やら意味ありげに見えてくるのがおもしろい。
ストーリーを進めるうえで欠かせないのが、観光雑誌の“編集者”とのチャット。スマホでやりとりを重ねながら、じわじわと物語が動いていく展開に、ドキドキ、そわそわ、時にはハラハラする。
「これは現実?それとも物語?」と思わず問いかけたくなるような、絶妙な演出が次々と登場。文章の隅にこっそり仕込まれたヒント、じわじわと広がる違和感、ふとしたやりとりに潜む伏線、その一つひとつがつながった瞬間に訪れる“あっ”というひらめきがたまらない。
そして手にする観光雑誌も、作り込みの丁寧さに思わず感心してしまう。デザインの完成度は高く、情報量も豊富で、市販の旅行雑誌に引けを取らない本格派。各駅周辺の立ち寄りスポットやグルメがずらりと紹介されていて、「ここ寄ってみたいな」と思わせる実用性もしっかり備えている。下町観光のお供にもぴったりな一冊だ。巻末にはクロスワードパズルと懸賞ハガキも用意されており、リアルな雑誌としての構成も抜かりなし。細部までしっかりこだわられていて、隅々まで楽しめる仕上がりになっている。
体験キットには、東武博物館で使用する専用の謎解き付録も含まれている。展示物と謎が絡み合う仕掛けがあり、知識だけでなく観察力も問われる展開に、ぐぐっと引き込まれた。
今回は、事前に開催された東武博物館での謎解き体験会にライターが参加。 LINE登録を済ませると、観光サポートからメッセージが届き、ルールや館内マップの説明が始まった。 その後、指示された展示車両の前に移動し、「東武博物館でナゾトキ」を使って数字や漢字、アルファベットに仕込まれたトリックに挑戦。全部で4問ある謎のうち、1問目が解けた瞬間、「わかった!」とつい声が出るほどスカッとした爽快感に包まれた。 すべての謎が解けたあとは、導かれたキーワードに「なるほど!こりゃハマるな」と納得。思わずニヤリとしてしまうような手応えを味わえた。
謎解きをするなら、お得な周遊きっぷを購入するのがおすすめだ。「台東・墨田 東京下町周遊きっぷ」は、イベントエリア内の東武線各駅や循環バスなどが1日500円(2日券は700円)で乗り放題になるフリーパス。スカイツリーや浅草、両国、上野など、東京下町の名所を気軽に移動できるだけでなく、スカイツリーや東武博物館、すみだ北斎美術館などでの割引特典もついてくる。街歩きと観光を両立したい人にはぴったりだ。
2025年8月17日(日)までにゲームをクリアし、感想を投稿した参加者の中から抽選で2組4名に、「コートヤード・マリオット銀座東武ホテル RISTASIX」の食事券がプレゼントされる早期クリアキャンペーンも実施中。ストーリーを最後まで解き明かしたあとの達成感とともに、銀座でのちょっと贅沢なひとときをゲットできるチャンスだ。
「あの街で待っている」というタイトルが示す“事件の真相”とは何か。どんな出来事に巻き込まれ、どこに導かれていくのか。その全貌は、物語を進めるうちに少しずつ姿を現してくる。観光地を“ただ見る”だけでは終わらない、リアルとフィクションが混ざり合うような不思議な感覚。いつの間にかその街の物語に引き込まれていくような感覚を、観光気分でじっくり味わってみてほしい。
取材・文 = 北村康行
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※歩きながらのスマートフォン操作や謎解きは大変危険なためご注意ください。
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