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30度超えの日が多く、厳しい暑さが続く今年の夏。ウォーカープラスでは、ゾッと震えるようなホラーから、暑さを忘れさせる怪談など、夏の季節に読みたい漫画を特集。今回は、兎屋まめ(
@usayamame
)さんの短編ホラー『覗き見シール』を紹介する。
2025年は饗庭淵さんの同名ホラー小説を原作に『対怪異アンドロイド開発研究室』をコミックヴァルキリーにてコミカライズすることが発表されるなど、プロの漫画家として活動する兎屋まめさん。オリジナルの作品も商業作品の『黄昏ヘンテコ奇譚』や『妖の運び屋』(ともに朝日新聞出版)をはじめ、個人創作でも多数制作していて、『覗き見シール』はSNSやpixivにて兎屋さんが公開した作品だ。
怪しげな黒魔術サイトで「覗き見シール」なるアイテムを購入した少年。2枚1組のシールで、黒い目のシールから、白い目のシールの先を覗けるという、いかにもオカルトな道具だ。
半信半疑で購入したこともあり、軽い下心から、好意を寄せる少女・宮下さんに渡してしまった少年。思惑通り、宮下さんの部屋を覗き見することに成功するが、シール越しに宮下さんが母親と思しき女性の頭を鉢植えで殴る場面を目撃してしまう――、というストーリー。
本作のコンセプトを「優等生な女の子にも誰も知り得ない闇がある」と語る兎屋さん。謎の黒魔術サイトを題材にした連作の第1作にあたり、当初は「回を重ねるごとに闇が深くなっていく宮下さん」という構想もあったという。実際に、2作目の『何でも紙幣』にはその後の宮下さんが登場している。
「覗き見シール」は、白い目のシールからは黒い目のシールの先は覗けないという商品仕様が明記されながら「宮下さんも黒魔術サイトにアクセスする」という落とし穴が隠されていたことでもう1つの恐怖が生まれている。兎屋さんは「ホラーは個人的にはオチが大事なジャンル」「短編ホラーを作るときは『怖いどんでん返し』を意識しています」と話す。
ラストシーンでの宮下さんの表情にもこだわりを込めたそうで「いろいろ描いてみましたが、最終的に普通に描いたものをデジタル漫画ソフトのクリップスタジオペイントのゆがみツールを使って、不規則な感じに変形させて不安定感を出しました」と、具体的な手法も教えてくれた。
取材協力:兎屋まめ(@usayamame)
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