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子供たちの夏休みまであと1カ月ほど。お休みの間に体験させてあげたいことが目白押しの一方で、自由工作に頭を抱える保護者も多いのではないだろうか。子供の“やりたいこと”が明確でない場合、親は自由工作を監修する必要が出てくる。夏休みを有意義に過ごすためにも、できるだけ手軽に作れて見栄えのいい工作のアイデアはたくさんあった方がいい。
「折り紙が大好き」という子におすすめしたいのが、「ブックフォールディング“猫” この本を折ると猫ができる!」(D.HINKLAY著/2530円)。「ブックフォールディング(Book Folding)」とは、本のページを1枚ずつ折ることで側面に立体オブジェを作る、ペーパークラフトのこと。本来なら、作りたいオブジェの形に合わせて、ページごとに折る場所を決めなければならないが、この作業が初心者にはとても難しい。
そこで、あらかじめ折るべき場所にしるしをつけておいてくれたのが、この本。ページごとに指示通りの折り方で折り進めていくと、猫のオブジェが浮かび上がる。折るための本でありながら、各ページは空白ではなく、猫にまつわる童話や詩などが印刷されている。折る前に、まずは読書を楽しめるという仕掛けもうれしい。
丁寧に折っていたつもりが微妙にずれていて猫の形が歪になったり、途中で加減が変わると厚みに差が出たりと、意外に個性が出るブックフォールディング。はさみもカッターも使わず、場所を選ばずに作れるので、旅行やお泊まり、習い事と、夏の予定がびっしりあるという家庭にうってつけ!低学年向けかと思いきや、大人でも苦戦するケースがあるため、全学年対象とした。
<準備するもの>
・書籍「ブックフォールディング“猫” この本を折ると猫ができる!」
・ペーパーウェイト
<作り方>
折り目のしるしが印刷されたこの書籍と、折ったページを押さえておくための重しを準備。重しは、スマホや本・雑誌などがちょうどいい。
この本では、4通りの折り方を使う。右側ページの隅にプリントされた「FOLD1」「FOLD2」「FOLD3」「FOLD4」をチェックし、ページの端に付けられたしるしをガイドに指示通り折っていく。
薄い折り紙と違って、やや厚みのある紙なので、しるしに合わせて折っていくのが意外に難しい。また、強めにきっちり折っていくのか、ふんわり優しく折っていくかで、仕上がりが大きく変化する。折り目をしっかりつけるより、優しく折ったほうが、オブジェの形が綺麗に出るかもしれない。
<失敗しないポイント>
・ページの端が小さく破れてしまうなど、上手に折れない場合は、定規や下敷きなどをしるしにあてがい、紙を起こすようにして折っていくとよい。
・最初から最後まで同じ調子(力加減)で折っていくこと。例えば、だんだん加減が弱くなると、小顔で体だけが大きな猫になってしまう。
著者のD.HINKLAY氏が折ったと思しき表紙の猫のように、美しく仕上がれば万々歳。だが、少しくらい不恰好でも、味があって愛着が湧く。夏の工作として提出したら見映えは抜群で、返却されたあとも自宅のインテリアに活用したくなること間違いなし!親子で1冊ずつ用意し、おしゃべりしながら一緒に折るのも楽しそうだ。
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