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この記事は2022年夏休み特集のものです。最新トピックスはこちら
新型コロナウイルスの影響や、全国的な猛烈な暑さで、夏休みもなかなかおでかけの予定が立てられないという人が多くなりそうな今年の夏。そこでウォーカープラスでは、夏の風物詩や涼を感じられる怪談など、夏に読みたい漫画を特集。今回は、8月12日に単行本第4巻が発売となった、的野アンジ(
@matonotoma
)さんの『僕が死ぬだけの百物語』を紹介したい。
「少年サンデーS(スーパー)」および「サンデーうぇぶり」で連載中のホラー作品である同作。日本の伝統的な怪談会「百物語」の形式にのっとり、語り手の少年「ユウマ」が、毎話異なる怪談を披露していく。取り上げられる百物語は、いわゆる和のイメージで語られる妖怪や西洋由来の悪魔の儀式、怪奇現象や悪霊、「テケテケ」といった現代になって語られるようになった都市伝説など、一話ごとにテイストはさまざまだ。一方、語り手のユウマの近辺でも徐々に不穏な空気が漂ってきているのも見どころとなっている。
本作は的野さんが自身のTwitterで連載エピソードを公開することもあり、時に悲しく、時に不条理に、そしていずれも恐ろしい各話がたびたびSNS上で大きな反響を集めている。さらに「次にくるマンガ大賞 2022」のWebマンガ部門にもノミネートされますます注目を集める今、ウォーカープラス編集部では、作者の的野アンジさんにインタビューを実施。怪談のシーズンにちなみ、本作で「百物語」という形式を選んだ経緯や、漫画制作の舞台裏について話を聞いた。
――本作では「百物語」が軸となり物語が描かれています。百物語という形式を選んだきっかけを教えてください。
「初めての長期連載だったので、続きものよりも一話で完結する方がやりやすいと思いました。ホラーでオムニバスと考えると百物語が一番しっくりきました」
――的野さんはホラー漫画を描くことになり、大学のオカルト研究会に入会されたんですよね。実際に百物語をされたことはありますか?
「オカルト研究会では十物語、こっくりさん、ブラッディー・メアリーなど行われていましたが、怖がりなので降霊会は全く参加出来ませんでした」
――本来は複数人が持ち寄る百物語、すべて考え出すのは骨の折れる仕事だと思います。これからの百物語のアイデアはすでに用意されているのでしょうか?
「百物語を進行するユウマくん側は考えているのですが、百物語のお話部分は毎回まっさらです。ネームの間は『怖いことってなんだろう…』をずっと考えながら辺りを見渡しています」
――短期ホラー連載『穴の家』の後にはじまった本作ですが、連載期間も1年を超えました。連載を続ける中でご自身や作品に変化が生まれた点はありますか?
「読み切りや短期連載のときは、登場人物たちをあまり大切に思えませんでした。一年以上連載をさせてもらった今は、作品や登場人物に愛着が湧いてきており、あんまり苦労させたくないと思ってしまいます」
――本作はSNSでたびたび反響を集めるほか、「次にくるマンガ大賞」にもノミネートされるなど、ますます注目を集めています。ちなみに、これまでの作品で特に反響が大きかったのはどのエピソードですか?
「一巻に収録されている第八夜の「喧嘩」は初めて反響を感じたお話です。また『八尺様』(第十九夜。2巻収録)や『テケテケ』(第三十夜。3巻収録)といった都市伝説を元にしたお話も、喜んでくれた方が多いように思います」
――これまで語られた「百物語」の数も40話を迎え、折り返しも見えてきました。今後についての思いを聞かせてください。
「ここまで百物語を続けられたこと、とてもありがたいです。思い描いている最後まで辿り着けるよう、毎話楽しんでもらえるお話を考えていきたいです」
取材協力:的野アンジ(@matonotoma)
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