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一人暮らしなのに人の気配を感じたり、変な物音がした。心霊現象か、幻聴か、あるいは治安の悪さゆえか。ある日、玄関脇の小窓から伸びてきた手が鍵を開けようとするのを見て……。モンズースーさん(@monnzusu)の実録漫画『汚部屋で起きた不思議な出来事』を紹介するとともに、制作の裏側や現在の活動について話を聞いた。
当時、ブラック企業に勤めていたというモンズースーさん。始発から終電までの勤務は当たり前で、月の半分はスタッフルームで同僚と雑魚寝生活を送っていた。まともに掃除をする余裕などあるはずもなく、自宅は見事な“汚部屋”と化していた。
たまに帰宅すると、本の位置が違っていたり、服の置き場所がわからなくなっていたりした。玄関が開いていたこともあったが、もともと物忘れが激しかったため「最近、特にひどいな」と思う程度だったという。
しかし、だんだんと人の気配や物音をはっきり感じるようになり、同僚に相談。心霊現象や幻聴ではないかと意見が割れるなか、「盗まれたものはないか」と指摘される。紛失したものは多数あったが、部屋が散らかりすぎていて、盗まれたのか埋もれているだけなのか判別できなかった。
「散らかっている部屋のことを『泥棒が入ってもわからない部屋』なんて表現することがありますが、本当に気づかなかったです。空き巣に侵入されても物が少しなくなっても気づかなかった。整理整頓って大事です。片付けは苦手ですが、この事件のあとからは少しやれるようになり、今はそれなりに片づけられるようになりました」と、本人は当時を振り返る。
そんな生活を続けていたある日、決定的な事件が起こる。なんとキッチンの小窓から見知らぬ手が侵入してきたのだ。手は玄関の鍵に伸び、ドアを開けようとしていた。慌てて侵入者を攻撃し、事なきを得たものの、自宅が空き巣に狙われていた事実を突きつけられた。この恐怖体験を機に、部屋を片付けるようになったという。
あの経験以降、戸締まりには人一倍気をつけるようになった。「今は家族もいるので、以前よりかなり意識するようになりました。ただ、あのとき実際になにか盗まれていたのかについては、今でもはっきりわかっていません」と語る。
エッセイ漫画を制作するうえでも、過剰な演出は避けているという。「登場人物を必要以上に誇張したり、悪者のように描いたりしないよう気をつけています。当時自分が見たことや感じたことを、そのまま淡々と描くようにしています。その距離感が不気味に感じられる部分もあるかもしれませんが、どう受け取るかは読んでくださった方に委ねたいと思っています」
そもそも漫画を描き始めたのは、子どもが小さく外に働きに出るのが難しかったからだという。最初は子どもが成長するまでのつもりだったが、機会に恵まれ現在も執筆を続けている。
今回紹介した『汚部屋で起きた不思議な出来事』は、ブログのなかでも特に反響が大きかった作品だ。「それまで描いていたゆるい日常エッセイとはかなり雰囲気が違ったので、読者さんにどう受け取られるか不安もありましたが、楽しんでくださる方が多く安心しました」
現在はブログで子育てエッセイや日常漫画を中心に、発達障害に関する体験談なども描いている。書籍ではほかの当事者の体験談や、発達に偏りのある子ども向けの作品にも携わる。「少数派の人たちのエピソードを、漫画という形で伝えられたらと思っています。最近は、ブログの過去作をKindleでもまとめて読めるように、少しずつ公開し始めました」と、今後の展望を語ってくれた。
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取材協力:モンズースー(@monnzusu)
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