東京都
携帯電話が普及する以前は、今よりもっと身近にあった公衆電話ボックス。外で電話が繋がる場所ということで、噂や都市伝説の舞台になることもしばしばで……。
連日暑さが続く今年の夏。ウォーカープラスではそんな季節にぴったりのホラー漫画を特集。今回は、しろやぎ秋吾(
@siroyagishugo
)さんが、SNSのフォロワーから寄せられた体験談を漫画化した作品「フォロワーさんの『本当にあった怖い話』その34」を、作者のコメントとともに紹介したい。
ブログやSNS上で寄せられた体験談を漫画にして発表しているしろやぎ秋吾さん。中でもホラー系の体験談は「フォロワーさんの本当にあった怖い話」(双葉社)として書籍化されるなど人気を誇る。「フォロワーさんの『本当にあった怖い話』その34」は同シリーズの一篇で、公衆電話にまつわる都市伝説が発端となったエピソードだ。
体験談を寄せたフォロワーの方によると、小学生当時、公衆電話からある電話番号にかけると「あの世につながる」という噂が流行っていたという。自分を含む友人3人組で公衆電話から実際にかけてみることにしたが、当然架空の番号のため、返ってきたのは「おかけになった電話番号は~」というお決まりのアナウンスだけ。
何度試しても繋がらず空振りに終わったと思いきや、突如公衆電話に「着信音」が鳴り響いて――、という恐怖体験を描いた作品だ。
作者のしろやぎ秋吾さんに同エピソードについて話を聞くと、作品のベースにしたこの体験談だけでなく、ほかにも同様の話が寄せられていたそうで、「本当に何かいたのかもしれませんね」と、今回の体験談への手触りを語る。
また、今回の話では「子どもが都市伝説を楽しんでいる様子を描きたかった」というしろやぎさん。作画の面でも、子どもたちの他愛もない遊びという雰囲気が作られているだけに、電話ボックスの前に現れる影の不穏さが際立つ。
こうしたやわらかな絵柄と、不気味な心霊現象の描写にギャップがあるのが「怖い話」シリーズの見どころの一つ。しろやぎさんにホラー系の漫画を描く際の作画での意識を聞くと「怖い話でもなるべくほかのかわいい感じの絵柄に馴染むように描こうとしています」と答えが返ってきた。その一方、「『これかわいい感じは無理だな』っていうときは全力で描き込んでキモ怖くします」と、怖さの質によってはアクセルを全開にすることもあるのだとか。
同作をはじめ、「フォロワーさんの本当にあった怖い話」シリーズは89作を数え、生活の中でのリアルな恐怖を題材にした「ちょっと怖い話」シリーズは200作を超えるしろやぎさん。こうしたホラー・恐怖系の作品でおすすめを聞くと「全部おもしろいと思います。フォロワーさんが送ってくれた体験談がすごいですから」と自身でも太鼓判を押した。
取材協力:しろやぎ秋吾(@siroyagishugo)
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