茨城県
国営ひたち海浜公園(茨城県)の「みはらしの丘」では、昨年(2023年)より約7000本多い約4万本のコキアが、台風7号の影響を受けることなく元気な姿を見せている。現在は50~60センチほどの大きさで順調に生育しており、8月末には70センチほどになる見込みだ。緑色のコキアの観賞時期は8月中旬から9月下旬だが、鮮やかなライムグリーンの色合い、まん丸とした形、ふわふわとした手触りが楽しめる今が一番のおすすめ。
コキアとは?
コキアとは、ヒユ科(旧アカザ科)ホウキギ属の一年草で、原産地はアジア。日本には中国から渡来したのではないかと言われている。秋には真っ赤に紅葉することで人気がある。和名の「ほうき草」は、かつて枝や茎を乾燥させてほうきを作っていたことに由来。コキアの実が「とんぶり」となる食用の品種は草丈が高く紅葉しないものの、観賞用の品種は秋に美しく紅葉する。
■見頃(緑葉)
8月中旬~9月下旬(9月上旬に小さな花が咲き、色合いは「ライムグリーン」から「くすみグリーン」へ変化していく)
■品種数
1品種(ルージュ)
■本数
約4万本
■場所
みはらしの丘
■植栽面積
約2.3ha
昨年よりも約7千本増
今年からコキアの植栽面積を約1.9haから約2.3haに拡大し、昨年の約3万3千本から約7千本多い、約4万本を植栽している。コキアの植え付けは6月7日から、延べ260人ほどで実働約20日かけて行われた。成長したコキアが美しく見えるよう、目印をつけながら1本1本手作業で丁寧に植え付けたとのこと。真っ青な空に浮かぶ大きな入道雲の下、スケールアップしたみはらしの丘を覆い尽くすコキアとの、唯一無二の夏風景が楽しめる。
初登場のウェルカムガーデン
みはらしの丘の第一頂上入り口には、新たにウェルカムガーデンが登場。鮮やかな黄色、橙色のマリーゴールドやカラフルな花色のケイトウなど、約15品種の草花からなる花畑は、今までのみはらしの丘にはなかった、色とりどりの草花で彩られた空間を演出。また、丘に登るつづら状の園路を利用し、足もとを隠すように撮影することで、花畑に立っているようなSNS映えする記念写真を撮影することができる。
紅葉のコキア&緑コキアをモチーフにしたグッズも展開!
園内のレイクサイドカフェでは、コキアのマスコットキャラクター「ふわりん」、「もこ太」のグッズを販売中。「ふわりん」は夏のライムグリーンのコキアを、「もこ太」は秋の紅葉に染まったコキアをモチーフにしている。園内を楽しんだあと、来園の思い出や、友達や家族へのお土産にもぴったりだ。
季節とともに移ろうコキア
みはらしの丘に植栽している観賞用の品種「ルージュ」は、自然と丸々とした草姿に成長し、季節の移ろいとともに、色合いが変化していくのが魅力。コキアの色合いは夏から秋にかけて、さわやかなライムグリーンからくすみグリーン、緑と赤のグラデーション、紅葉から赤と茶のグラデーション、最後に黄金色へと変化していく。
コキアライトアップ2024の開催
「西口エリア」~「みはらしの丘」では、9月27日(金)から10月6日(日)の10日間限定で「コキアライトアップ」を開催。メイン会場となる「みはらしの丘」では、音楽に合わせてコキアがカラフルにライトアップされるショーが見られる。ほかにも、入園口からメイン会場に至るまでの園路や樹々、施設等のライトアップやステージショー、クラフト体験や約40店舗の飲食ブースがイベントを盛り上げる。
茨城県ひたちなか市の太平洋岸にある国営ひたち海浜公園では、彩り豊かな花々が四季を通じて楽しめる。なかでもコキアは日を追うごとに色が変化していく。今しか見ることができない「緑コキア」を見に、ぜひ足を運んでほしい。
文=久米碧
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