
東京都
ポルコの飛行艇が、今にも飛び立ちそうな気配。「となりのトトロ」から「君たちはどう生きるか」まで、スタジオジブリ作品の名場面が“立体”になって天王洲に現れる。そんな夢のような展覧会「ジブリの立体造型物展」が、2025年5月27日(火)から9月23日(祝)まで、寺田倉庫 B&C HALL(東京都品川区)で開催される。
この展覧会は、2003年に「ジブリがいっぱい スタジオジブリ立体造型物展」として開催されて以来、実に22年ぶりとなる東京での開催。当時は「ハウルの動く城」を立体造形で先行紹介し、ネコバスふわふわプレイランドなども登場。スタジオジブリの世界を立体で体感できる展覧会の“原点”となった。会場に一歩足を踏み入れれば、そこはまるでジブリ作品の世界。大きなスクリーンでも、美術館でもない、22年の時を経て進化した“ジブリの体験”が待っている。
注目はなんといっても、「紅の豚」(1992年公開)に登場する真っ赤な飛行艇「サボイアS-21」の再現モデル。空を自由に飛び回る元戦闘機乗りの豚、ポルコ・ロッソの愛機だ。特撮界のエキスパート・伊原弘さんを中心に「もしも実在したら」という視点で作られた機体は、今にもエンジンがかかりそうなリアルさ。運河沿いの寺田倉庫は、まるで映画に登場する修理工場「ピッコロ社」そのもの。空想と現実の境界が溶け合う、不思議な没入体験が味わえそう。
「となりのトトロ」(1988年公開)や「耳をすませば」(1995年公開)、「ハウルの動く城」(2004年公開)など、数々の名シーンも立体造型物で展示。見慣れたワンシーンも、角度を変えればまったく新しい発見がある。
スタジオジブリ作品が今や世界中で愛されるようになるまでには、多くの人々の熱い想いと努力があった。作品の魅力を信じ、時間をかけて届けてくれた各国のパートナーたち。その軌跡を紹介する“海を渡った熱風”ゾーンでは、アメリカ版「ハウルの動く城」や韓国版「もののけ姫」のポスターを展示。作品がそれぞれの文化の中でどう受け入れられたのか、その背景にある人々のドラマが、ビジュアルと共に描かれている。
会場では、宮﨑駿監督が手がけた短編アニメーション「空想の空とぶ機械達」(2002年制作)も特別上映。19世紀から20世紀初頭にかけて、人々が夢見た“空とぶ乗り物”をテーマに描いた6分間の作品で、ナレーションも宮﨑監督自身が担当している。
さらに、2年前に話題をさらった「あのハム入りラーメン」が特典付きチケット限定で復活。「崖の上のポニョ」(2008年公開)に登場する、ポニョと宗介が食べるラーメンをイメージしたもので、会場すぐ隣の水上施設「T-LOTUS M」で提供される。
セットチケットも見逃せない。東京・三鷹にある「三鷹の森ジブリ美術館」とのセット券や、会場からほど近いプリンスホテル、PETALS TOKYOとの宿泊プランも販売中。展示と一緒にジブリの世界観をとことん楽しむ1日を計画してみては。
会場のあちこちにジブリの世界が広がる「ジブリの立体造型物展」。
懐かしいシーンや憧れのキャラクターたちと“出会い直せる”時間が、天王洲で待っている。
かつて心を動かされたあの物語に、もう一度触れてみたくなるかもしれない。
文=北村康行
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