
大阪府
2025年10月13日(月)まで開催中の大阪・関西万博で話題の「くら寿司」。この「くら寿司 大阪・関西万博店」では、くら寿司として世界最大規模となる338座席と、「回転ベルトは、世界を一つに。」をコンセプトに、史上最長となる約135メートルの回転ベルトを有し、ほかにも、タッチパネルにはくら寿司アンバサダー、ダウンタウン・浜田雅功さんが声で登場するなどさまざまな点から注目を集めている。
なかでも最大の話題となっているのが、万博に参加する世界の国・地域から、シンボリックな70種類の料理を本場の味の再現にこだわって特別メニュー化した「ハンズ・ハンズ(R)プロジェクト」。全国のくら寿司でも2025年2月7日より1店舗につき1カ国の料理を提供しているが、これらすべての国の料理がここ大阪・関西万博で食べられるとあって、多くの人がこのプロジェクトを楽しんでいるようだ。
今回は、くら寿司の担当者に全70種類のなかから一番人気のメニューや開発秘話などを聞いてみた。
ーー開店当初は最大8時間待ち、現在も予約困難ということで話題になっていますが、率直な感想をお願いいたします。また、お客様の反響についても教えてください。
【担当者】率直な感想としては、こんなに多くのお客様が来てくださるとは思っていなくて、本当にありがたいなと思っています。実は「くら寿司」のパビリオンは、西ゲートからは近いのですが、大多数の方が使われている東ゲートからは遠く、歩いて約20分もかかってしまい、当初は立地的にもお客様は来てくれるのかな……と不安でした。しかし、蓋を開けたらおかげさまで初日から今日まで多くの方が来てくださっており大変うれしく思っております。
【担当者】また、みなさま70カ国の料理を楽しみに来てくださっていて、おいしいとお声があったり、1皿すべて320円、回転ベルトに流れている商品は300円でいろいろな料理を食べられて楽しかったと言っていただいたりして、大変ありがたく思っております。
ーー回転ベルトから取るとお得なことをいま知りました。いい情報ですね!では、「回転ベルトは、世界を一つに。」というコンセプトのもと、70カ国の料理が食べられる「ハンズ・ハンズ(R)プロジェクト」を今回の大阪・関西万博で実施しようとした経緯をお伺いできますでしょうか。
【担当者】実は、大手回転寿司チェーンのなかで回転ベルトでお寿司を流しているのは現在「くら寿司」だけなんです。新型コロナウイルスなどがあり、大手回転寿司チェーンはみなさん注文で対応していると思うのですが、「くら寿司」は「抗菌寿司カバー鮮度くん」というお寿司のカバーがあるので、いまでも安心してお寿司を回転ベルトで流せているんです。そして、そのお寿司を流している回転ベルトは厨房とお客様のお席をすべて途切れることなく繋がっていて。回転ベルトを通して世界とみなさまを繋ぐことで、楽しく笑顔になってもらいたい、という気持ちを込めているんです。
ーーこのプロジェクトでは世界の料理を提供していると思いますが、どのように各国の料理を調べて、なぜその一皿に決めたのかも教えていただきたいです。
【担当者】もともと、実は各国の料理をお寿司としてアレンジしようとしていて、8割型メニューも決まっていたんです。しかし、お寿司にアレンジすることによって地域によって味が似てしまったり、本来のその料理のよさが出せないということになり、一度すべてを白紙に戻し、世界の料理で出そうとやり直すことに。それで急いで商品開発部が「地球の歩き方」やインターネットなどさまざまな方法で料理を調べて決めていきました。本当は、大阪・関西万博に参加予定のすべての国の料理を作りたかったのですが、「抗菌寿司カバー鮮度くん」に入るサイズで、回転ベルトに流すことで冷めてもおいしさを保てる、などのさまざまな条件をクリアした70カ国の料理に絞らせていただいています。
ーーそんな裏話があったのですね……!実際これらの料理はその国の方が食べに来てくださる、などはあるのでしょうか?もしそのような機会があったら、感想などを教えていただきたいです。
【担当者】実は、予約などのハードルもあり、現在だと日本のお客様が大半で。お持ち帰りセットもやっているのですが、まだまだご存じない方も多く、残念ながら機会はそう多くないのですが……。メニューを開発しているなかで実際に大使館で大使の方々に食べていただく機会も多くあり、直接フィードバックいただきながら味を調整させていただいておりました。すぐにお墨付きをいただけた国もあるのですが、中には全然違う!と言われてしまった国も。大変でしたが、何度も試行錯誤し、おかげさまで自信を持ってご提供させていただくことができています。
ーー全然違う!と言われてしまった国はどちらだったのでしょうか?
【担当者】いくつかあるんですが、印象的だったのは、コロンビア共和国の「パパクリオージャ オガオソース」ですね。トマトのサルサをかけたポテトフライなのですが、そのサルサソース……「パパクリオージャ」に使う「オガオソース」は日本でいうと醤油くらい常備品らしいのですが、その常備品になるくらいの味にはなっていなかったらしく……。「シェフが教えるので、大使館に来てほしい」と連絡があり、大使館に勤めているシェフから作り方を直接教えてもらいました。
ーーさまざまなドラマがあったのですね!実際にいろいろ食べさせていただいたのですが、バングラデシュ人民共和国の「ミスティ」や、トンガ王国の「ケケ」は、ベースの食材自体は似ているような気がしました。調理の効率化などで似ている料理をチョイスしているのかな?とも思ったのですが、いかがでしょうか。また、仮にそうであったとしても、似ている料理を探すのは大変だったと思うのですが、どう実現されたのでしょうか?
【担当者】全国約550店舗でも世界の料理を販売するにあたり、仕入れの観点なども考慮して似た食材を使っているものもあります。が、最初から似ている商品から決めようとしていたわけではなく、調べるなかで似ているものがあり、トッピングだったりソースで差をつけられるものがあったので、それで商品化をするようにしました。違う国なのに、似ている料理があるのって、すごくおもしろいですよね!
ーーまさに、世界は繋がっている、ですね。では、「大阪・関西万博もまもなく折り返しのタイミングだと思いますが、世界の料理の人気ランキングの人気ランキングが出ていたら教えていただきたいです
。
【担当者】一番人気は、ハンガリーの「鴨のロースト トリュフソース」です。それ以降は月によって違うのですが、5月のお話だけでいうと、ランキングとしては順不同なんですが、シンガポール共和国の「チリクラブ」、ベトナム社会主義共和国の「生春巻き」、パラオ共和国の「アホ」、トルコ共和国の「ケバブ」、スイス連邦の「マラコフ」、イタリア共和国の「タリアータ」、リトアニア共和国の「シャルティバルシチャイ」、トリニダード・トバゴ共和国の「ダブルス」、マダガスカル共和国の「マダガスカルバニラパンケーキ」などが人気です。
ーー「生春巻き」や「ケバブ」など、日本でも聞き慣れている・食べ慣れているメニューが人気なんですね!あとは気になるのはやはり「アホ」ですね(笑)!
【担当者】「アホ」がおもろい、と思うのは、関西ならではですよね。みなさん名前で選んでいただいているんだろうなと(笑)。でも、販売する商品を探す際、名前で探していたわけでは決してなく、調べていくうちにたまたま見つけたかたちではあるのですが……。でも、名前とは裏腹に、ココナッツと餅で作る甘い南国風おしるこでとってもおいしいです!
ーー「アホ」、わたしも食べたのですが、おいしかったです。では、ランキング内でも外でもいいのですが、まだ知られていない(密かに注目している)この国のこのメニューは実はOOだ、というようなものがあれば教えていただきたいです。
【担当者】そうですね……リトアニア共和国の「シャルティバルシチャイ」は、大使自らコラボさせてほしい、とご連絡をいただいて実現したんです。「シャルティバルシチャイ」という冷製スープは“世界一美しいスープ”と言われていて、リトアニアの国民食だよ、とご連絡をいただきました。ピンクの色が美しい、ビーツのスープなんですが、最終的に大使にも食べていただき、販売が決定いたしました。
【担当者】ちなみに、このリトアニア共和国の「シャルティバルシチャイ」と、パラグアイ共和国の「ポジョ・アサード」は、後々決まった商品だったため、全国のくら寿司で1店舗につき1商品を提供しているなかには入っていないので、大阪・関西万博だけで食べられる商品になります。
ーーそれは、これから大阪・関西万博に行かれる方は、絶対にチェックしていただきたいですね!では、最後に一言お願いいたします。
【担当者】世界70カ国の料理を一度に食べられる機会もそうないと思いますし、手軽な世界旅行として、ぜひ「くら寿司 大阪・関西万博店」にお越しいただけるとうれしいです。
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