大阪府
この記事は2023年夏休み特集のものです。最新トピックスはこちら
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2023年7月14日、5年ぶりのシルク・ドゥ・ソレイユ、『ダイハツ アレグリア-新たなる光-』大阪公演が開幕した。大阪での『アレグリア』の上演は2004年の『アレグリア2』以来約19年ぶりの開催となる。せっかくのシルク、初めて観る人も久しぶりの人たちにも、すべてを楽しんでほしい。開幕の前日、ゲネプロを観劇し、演目内容はもちろん、アーティストやストーリーの背景、さらにグッズから写真スポット、トイレまで徹底チェックした、お役立ち満載のレポートを紹介しよう。ネタバレ?シルクの舞台の本当のすごさは、生で体感してこそわかるもの。観ればきっとあなたも誰かに話したくなる!
かつてシルク・ドゥ・ソレイユの世界進出のきっかけとなり、数あるツアーショーの中で、最も長い期間上演された特別な作品『アレグリア』。1994年に誕生し、その25周年を記念して2019年にステージセット、衣装や、メイクも一新し、「アレグリア-新たなる光-」として生まれ変わった。コロナ禍で公演中止を余儀なくされた後、シルク・ドゥ・ソレイユにとって、海外テント公演復活の第一歩であり、前作「キュリオス」から5年ぶりとなる日本公演最新作となる。今回、「回復力」と「再生」をテーマに、変化や希望を求めて立ち上がる若者たちのストーリーを作り上げた。『アレグリア』とはスペイン語で“歓喜”の意味。今、観劇するのに最もふさわしい作品と言えるだろう。
今年はビッグトップが初めて森ノ宮に登場。JR森ノ宮駅から中央大通りを東へまっすぐ歩く。道路向いに赤十字血清センターのある交差点を左(北)へ。ここからずっと直進。森之宮小学校を通り越して歩く。すると、前方左に黄色と青のビッグトップの先端が見えてくる。さらに歩き進めると、左手に人が集まる入り口が。少し早めに歩いて徒歩11分だが、時間に余裕を持って来場しよう。
エントランステント内に一歩入ると、あぁ涼しい。そしてポップコーンやチュリトスの甘い匂い。まずはチケットに書かれた席のゲートを確認しておく。そして、正面と左右にあるグッズショップをチェック。
大阪限定商品も販売中。大阪名物の串カツをお菓子にした「ソースカツ」や、アレグリアのロゴやキャラクターがプリントされたヨーグルト味のグミキャンディ「アレグミア」(各¥950)はお土産にも、飲食OKの場内で食べてもいい。が、上演が始まったら圧倒されて目が離せなくなるので、先に食べ終えるか、休憩時間まで我慢した方がいい。
売り場前では花束を掲げ、声をあげるスタッフがいる。フィナーレで出演者たちに直接手渡せる“フラワーギフト”(1500円)を販売しているのだ。1公演10本限定販売なので、欲しい人はお早めに。
かわいいトートバッグ付きのオフィシャルプログラム(¥2400)は、『アレグリア』の魅力やアーティストのことなど内容充実の1冊なので、開演までに時間があるなら、先にザッと目を通し、じっくり読むのは帰ってからに。ロビーでは演目のダイジェスト映像も見ることができる。
正面ゲートの左右にある掲示板「本日の演目」は確認しておきたい。ローテーション演目もあり、その日だけの演目もある。その隣にはチャイルドシート置き場。小さな子供たちが観やすいよう、厚めのクッションを無料で貸し出ししている。シルク常連の人、今回ブランケットの貸し出しはないのでご注意を。アーティストたちの演技のため、場内の温度は低めに設定されている。最初は気持ちいいが、汗が冷えると寒く感じるので、はおりものを持っていくことをオススメする。さぁ、開演5分前ぐらいからアニメーションが始まる。早めに席に着こう。
舞台奥にはクラシカルな玉座。舞台中央には王笏(おうしゃく)がゆっくりと回っている。ここは、王を亡くし、かつての輝きを無くした王国。前国王の道化だったミスター・フルールは、自らを正当な王位継承者と思い込み、ぎごちなく王冠をかぶる。古い世界の継承のためフルールに加担する取り巻きの貴族たちやクラウン、ミュージシャンも現れ、フルールは杖を抜き権威を手にする。羽を付けたニンフや2人のシンガー、アーティストたちも加わってのオープニング。
舞台が回ると、長いポールを抱えたアーティストたちが登場。棒高跳びで使うポールを鉄棒のように、またトランポリンのように扱い、高さのある人間タワーや、高い跳躍で舞い上がって宙返りなどアクロバチックな演技を次々と。いきなり迫力のパフォーマンスに、初めて観る人は「え~!」。かつての人気演目ロシアン・バーとバンキンの技を融合させた世界初の【アクロ・ポール】だ。やっぱり“シルク”、やっぱりスゴイ!とうれしくなる。拍手する間も与えず次々と繰り出される高難度の技。驚くのはここに貴族たちも加わること、あの衣装のままで!彼らはキャラクターであり、アーティストでもあった。変化を嫌う貴族たちは才能を誇示し、権力の柱(ポール)を操る。
そして【シル・ホイール】。古い秩序を打ち破ろうとするブロンクスはフルールと対峙し、変化の力を体現する。たった一人で全身を巨大なリングと一体化させ、ステージ狭しと流れるように回転を続ける。自分の体重と意志で動きを作り出すアクロバットだ。その鍛え上げた肉体の力、おそるべし。この演目、東京公演より進化した。緊張が続いた後は【クラウン・バトル】。手袋を使って決闘さながらなコメディで笑わせる。次にローテーション演目である【ダンス・トラピス】。白い衣装にブロンクスのシンボルと言える金糸の刺繍が照明にキラキラ。美しいロングの金髪もサラサラ、キラキラ。イケメンの男性アーティストがブランコを使って1人で踊る空中バレエ。首の力だけ、腕の力だけで宙を舞い、魅せるダンス・パフォーマンス。美しい、そしてスゴイ。場内は「はぁ~!」。ため息と驚きの二重唱だ。
演目の転換中にはアコーディオンの奏でる音楽の中、貴族たちを相手に遊ぶクラウン。転換もアーティストがサポートし、目をそらせないのがシルクならでは。そして、大阪公演スペシャルサポーターのゆりやんレトリィバァがお気に入りの演目【ファイヤーナイフ・ダンス】。点火されたファイヤーナイフ(バトン)。その火を素手でナイフのもう一方に燃え移らせ、ナイフの両端で火が燃える。「え?え!熱っ!」。炎の数は増え、それを超高速回転。炎が光の輪のように見え、周囲を照らす。希望の光だ。ファイヤージャグリングアーティストが自在に操る炎は大車輪となって空中に放り上げられ、フロアに広がることも。体を炎がなめ、男は足の裏に火のついたナイフを乗せる。観客は「え~!」「いや~!」「熱い~!」。映像なら「お子様はマネしないように」とか字幕が出るところだろうが、大人も誰もマネするの無理無理無理。とにかくその勇敢さに拍手!
客席の興奮の空気を鎮めるのはクラウンたち。が、仲良しだった2人は気持ちがすれ違い、思いが届かなかった1人はトランクを下げ別れていく。雪がハラハラと降り始める。寒そう。残されたクラウンは、やっぱり寂しい。相棒を追いかける。雪はだんだん本格的に降り始める。トランクを開けると…猛吹雪が巻き起こる!愛と友情の吹雪は再生の希望。これが前半最後の演目【クラウン・スノーストーム】。ものすごい量の雪。舞台に近い席だったため、前が見えないほど。雪はカバンの中にも着ていたTシャツの中にも入ってくる。客席が明るくなる。拍手しながら雪を払うのに忙しい。ワーワー言いながら、みんな笑顔。1幕は約50分。そして休憩へ。
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