
神奈川県
忙しい毎日から離れて、自然の中で心と身体を整える1泊2日のグランピング旅へ。今回は家族で「THE BASE GLAMPING YUGAWARA」に宿泊し、焚き火・温泉・BBQを満喫してきた。到着から出発までの流れをたっぷりと紹介する。
「THE BASE GLAMPING YUGAWARA」がある湯河原は、箱根外輪山のふもとに位置し、海と山に囲まれた地形が特徴。そのため、駅から施設までは急な坂道が続くが、それもこの土地ならではの魅力のひとつ。
施設の入口に着いたら、まずはインターホンを押して到着を知らせると、スタッフがカートで迎えに来てくれる。荷物が多いときや小さな子ども連れにはとても助かるサービスで、坂を上る負担を気にせず気持ちよくチェックインできた。
現在は駅からの送迎サービスも実施されているとのこと。事前に予約しておけば、車がなくても安心して訪れることができる。
チェックインを済ませると、スタッフが客室や設備の使い方を丁寧に説明してくれた。今回宿泊したのは「サウナスイートベース」。広々とした室内には、100%源泉かけ流しの専用温泉露天風呂に加え、4人でゆったり入れる高温のバレルサウナが備えられている。インナーファイヤーピットは、雨のときは屋根を閉めて使用できるため、天候に左右されずに焚き火を楽しめる。全棟が独立したプライベートヴィラで、他のゲストと接触することなく滞在できる点も安心感がある。
まずは客室の露天風呂で源泉かけ流しの天然温泉を体験した。湯河原の温泉は美肌の湯として知られ、泉質は弱アルカリ性。余分な皮脂を落としつつ、肌に潤いを与えてくれる成分が含まれているため、洗い上がりはつるんとなめらか。湯上がりの肌はしっとりつややかで、顔や腕を触るたびにその効果を実感した。体の芯から温まり、日々たまった疲れがじんわりとほどけていく感覚が心地よく、つい長湯してしまうほどだった。
その後はバレルサウナへ。4人でゆったり入れる広さがあり、家族やグループでも一緒に楽しめるのが魅力だ。普段は子どもたちと入浴施設に行っても、サウナをじっくり楽しむことはなかなか難しいが、ここでは完全プライベート空間で時間を気にせず過ごすことができた。
専用のサウナハットも用意されており、快適かつ安全にサウナ体験ができる。高温のサウナでしっかりと汗を流したあとは、外気浴で“ととのう”贅沢なひととき。湯河原の澄んだ空気を吸い込みながら過ごす外気浴は、まさに自然と一体になり、心身ともにリセットされるような感覚を味わえた。
焚き火→サウナ→温泉という贅沢なルーティンを心ゆくまで堪能できるのは、「サウナスイートベース」ならではの楽しみ方。広々とした露天風呂とバレルサウナの組み合わせは、このうえない至福のひとときを約束してくれる。
必要なものはすべてそろっており、手ぶらでも快適に過ごせる。ナチュラルスキンケアブランド「THANN」のアメニティのほか、メイク落としや「レプロナイザー」の高級ドライヤーも備えられていた。バスタオルやフェイスタオルもたっぷりと用意されていて、滞在中何度も温泉やサウナを楽しむことができ、細かな心配りが随所に感じられた。
温泉やサウナのあとは、備え付けの作務衣に着替えてリラックス。服に焚き火の匂いや火の粉がついてしまうことへの配慮から作務衣が用意されており、アウトドア初心者にも安心。ゆったりとした着心地で、動きやすく過ごしやすい。親子でおそろいのコーディネートができるよう、子ども用のサイズ(120センチのみ)も用意されている。次女は身長132センチだが細身なので、子ども用作務衣でぴったりだった。
お風呂上がりにマルシェへ立ち寄った。マルシェにはドリンクや季節の野菜や果物、おつまみなどが用意され、すべて食べ放題、飲み放題。もちろん部屋への持ち込みも自由だ。新鮮なスムージーをはじめ、ジンジャーエール、コーラ、ラムネといった子どもが喜ぶラインナップがそろう。三島産小松菜を使ったグリーンスムージーはえぐみがなく、子どもにも飲みやすいと好評。夏限定でかき氷の提供もあり、季節ごとの楽しみが用意されている。夕食でお腹いっぱいだったため私たちは試さなかったが、じゃがいもやさつまいもをアルミホイルで包んで焚き火で焼くという楽しみ方もできるそうだ。
マルシェにはお米や飯盒の用意もあり、ブイヤベースに加えて楽しむゲストもいるという。「えっ、お米もあったの?」という驚きの声もよく聞かれるそうで、予想以上の品ぞろえに驚かされた。
もちろん、大人には各種アルコールがずらり。スタッフにカクテルを注文することもできる。夫は「生ビールがうまい」と何度もおかわりしていた。
さらに、チーズやオリーブなどのカップ入りおつまみも自由に選べる。焚き火で焼く大きなマシュマロはチョコレートソース付きで、子どもたちも喜んでいた。野菜やフルーツはスムージーにしても、そのまま食べてもよい。個人的には冷やした「ぐり茶」(静岡県産の緑茶)がとてもおいしかった。
客室の冷凍庫にはたっぷりのアイスクリーム、鍋で温めて食べられる出汁のきいたうどんが入っている。冷蔵庫には十分なミネラルウォーターと湘南サイダー、ハートランドビールが入っている。ラインナップは時期により変更することもあるそうだ。
私たち家族はアウトドアの経験が少なく、焚き火にも自信がなかったため、スタッフにお願いして火起こしをサポートしてもらった。30分以内であれば追加料金なしで焚き火や料理のサポートをしてくれるとのことで、初心者にはとても心強いサービスだ。調理が不安な人には「BBQサーブ」サービスもあり、スタッフが一番おいしい状態で提供してくれる。
夜ごはんは豪華なグランピングBBQ。海と山が近い湯河原ならではの贅沢なメニューがそろい、家族で囲む食卓がより一層特別なものになった。湯河原の青果店や三島の農家から届いた新鮮な野菜、精肉店直送の口のなかでとろける厳選牛のロックステーキ、身をくねらせるアワビに大人も子どもも大興奮。
子どもたちが自分でピザを作る体験も楽しんだ。生地にトマトソースを塗り、好きな具材をトッピングし、焼き加減を確認しながら仕上げていく。焚き火を使って焼くピザは、家庭のガスコンロのように簡単にはいかないが、だからこそ、子どもたちにとっては貴重な経験となったようだ。焼き上がりを何度ものぞき込みながら、「もう焼けたかな?」と笑顔を見せる様子が印象的だった。
私たちが体験したメニューの一例
(※季節、プランにより内容は変更)
・神奈川・湯河原産の新鮮野菜のバーニャカウダ
・アワビのバターソテー、さざえのつぼ焼き
・地元ブランド牛のステーキ
・ピザ(マルゲリータ)
・くるくるソーセージ
・魚介たっぷりブイヤベース
12歳までの子どもには以下のメニューが用意される
・和牛100%ハンバーガー
・焼き野菜
・フランクフルト
火起こしや食材の準備、盛り付けなども家族みんなで協力。思い通りにいかない場面もあったが、それも含めて自然の中で過ごす楽しみのひとつ。火を囲んで味わう夕食は、特別な思い出となった。また、食材を自由に持ち込める素泊まりプランも用意されている。素泊まりでもマルシェを利用できる。
新たな試みとして、夏休み期間中は塗り絵と色鉛筆のプレゼントを実施。滞在中に描いた絵は、帰宅後も旅の思い出として残せるのがうれしい。普段はスマホやゲームばかりの子どもたちが夢中になって色を塗る姿に、親もほっこり。
朝食は基本8時に提供されるが、チェックイン時に提供時間を7時または7時半にも変更可能。自分たちの生活リズムに合わせて選べるのがありがたい。
朝食ボックスが各部屋の郵便受けのような専用ボックスに届けられた。チリンチリンと小さなベルが鳴って、朝食の到着を知らせてくれるのも、ちょっとしたワクワク感があってうれしい演出だった。
クロワッサンにハムやソーセージ、野菜、卵などを自由に挟んで食べる「ユガワッサン」というスタイル。色鮮やかな食材がぎっしりと詰められており、見た目もかわいらしい。また、パンを焼きたい場合は、部屋にあるトースターを利用できる。朝の穏やかな空気の中で食べる朝食は、体にじんわり染み渡るような優しい味わいだった。
朝食を終えたあと、出発前にもう一度露天風呂へ。青い空を眺め、鳥のさえずりを聞きながらの入浴はまた格別だった。昨夜の余韻をゆったりと噛み締めながら、旅の終わりをじっくり味わった。8時からマルシェのドリンクも再度楽しめる。
チェックアウトは11時と少し遅めの設定なので、朝の時間をゆったりと過ごせるのもありがたい。荷造りや片付けを急がなくていいのは、家族連れには特にうれしいポイントだ。
夏休みの人気イベントランキング | 夏休みの人気スポットランキング |
最近見たイベント&スポットページはありません。